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    第12章在宅栄養管理

    12-1:国際生活機能分類(ICF)

    国際生活機能分類(ICF)
    [International Classification of Functioning, Disability and Health]
     従来の国際障害(疾病)分類では,社会的不利(生活の困難さ)は,障害(疾病)があることが主な原因と考えられていた.例えば,誤嚥性肺炎をくり返す患者に対しては経口摂取を禁じ,胃瘻による経管栄養を行うだけで誤嚥性肺炎を予防しようとする治療がまさにこれにあたる.この方法では一時的に誤嚥性肺炎のリスクは低下するものの,結果的に患者は口から食べる喜びを奪われるばかりでなく,より一層摂食嚥下機能が低下し,経口摂取をしなくても唾液誤嚥からの誤嚥性肺炎を発症することとなる.
     一方,ICFでは,障害(疾病をもつこと)が人の生き方を左右するのではなく,本人を支える方法が充実しており生き方や願いなどの目標が統一されていれば,本人の活動が増え,社会活動が活発になることを示している.本人が知らなかった潜在能力も見出される可能性もある.つまり,ICFは,「健康状態」「心身機能・構造」「活動」「参加」「環境因子」「個人因子」がそれぞれ相互に影響し合っているという考え方である.
     ICFのモデル(図1)では,双方向性ということが重視されており,心身機能低下は活動を制限することもあるが,活動が活発になれば回復することもあり,社会参加が進めば活動や機能低下も軽快することがあるという考えである.例えば誤嚥性肺炎をくり返す患者の場合は,摂食嚥下支援を行い,栄養が充足できなければ胃瘻による栄養サポートを行うことも重要である.そして,社会参加をすることにより活動や心身機能が向上していくことも期待できる.双方向性を,心身機能・構造⇔参加⇔活動⇔心身機能・構造と読みとることが大切である. 図1●ICFモデル2001

    図1●ICFモデル2001

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