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キーワードでわかる臨床栄養

第12章在宅栄養管理

12-2:訪問栄養食事指導の実際

■概論

 療養者が在宅で安心して生活が続けられるよう,食事や栄養面での支援を行うサービスとして訪問栄養食事指導がある.管理栄養士は療養者の自宅を訪問し,食事状況を確認したうえで適切な食事内容を提案する.家族には調理方法などを具体的に伝え,在宅で安心して生活し続けられるようサポートする.
 しかし,訪問栄養食事指導というシステムや,在宅訪問管理栄養士の知名度はまだまだ低く,地域の資源として十分活用されていないのが実情である.本節では,訪問栄養食事指導とはどのようなシステムなのか,在宅での栄養ケア・マネジメントが病院で行われるものとはどう異なるのか,などをまとめた.さらに地域包括ケアシステムにおける管理栄養士の役割や栄養ケア・ステーションについて触れ,社会的資源として何が必要とされているかを述べる.このような栄養の支援を地域の資源として広くとらえることは,最期まで食べ続けることができる地域づくりにつながると考えられる.
 後半では,最期まで自宅で過ごしたい・過ごさせたいと希望する患者・家族を支えるための取り組みを紹介する.岐阜県の総合在宅医療クリニックでは食楽支援と称し,栄養という側面だけではなく多方面から食の支援を行っている.食べる力の評価を行い,食べられる口づくりと口腔機能向上へのモチベーションアップにつなげる.食の意思決定支援では,具体的なイメージができず揺れ動く患者・家族の思いに沿い,伴走者としてともに考えながら最善の方法を見つけて進んでいくことを支える.看取りの食支援は終末期の限られた時間をいかによい時間にできるかを考え,最期までできることを家族とともに実践していく.さらに家族のグリーフケアにもつながる支援を提案する.

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