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- 第9章 9-3:人工脂肪粒子のリポタンパク化[artificial lipid particle resembling lipoprotein]
第9章静脈栄養法
9-3:人工脂肪粒子のリポタンパク化[artificial lipid particle resembling lipoprotein]
■人工脂肪粒子のリポタンパク化[artificial lipid particle resembling lipoprotein]
人工脂肪粒子はCMと異なりアポリポタンパクを全く結合しないまま血中に投与される.人工脂肪粒子の代謝,特に加水分解過程がCMに類似するとすれば人工脂肪粒子にもアポリポタンパクを結合する機構が存在するであろうことは容易に想像される.人工脂肪粒子がアポリポタンパクを結合する機構が明らかにされている.すなわち人工脂肪粒子が血中に投与されると直ちにHDLよりアポリポタンパクC-Ⅱ,C-ⅢおよびEの転送を受ける(参考文献9-3-1).アポリポタンパク群の転送を受けた人工脂肪粒子は効率的に加水分解され,加水分解が終了した後,アポリポタンパクC群はHDLに逆転送されることも明らかにされた(図5).このように人工脂肪粒子がアポリポタンパクを結合することによって,その後の代謝がCMに類似してくるものと考えられる.この機構を人工脂肪粒子のリポタンパク化(参考文献9-3-2)とよぶ.
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