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キーワードでわかる臨床栄養

第8章経腸栄養法

8-4:半固形化法の適応

半固形化法の適応
 正常な胃の機能をもち,消化管運動・消化吸収能をもつ患者が適応である.

● 特に有用な適応
①リハビリテーションの時間確保のため注入時間を短縮したい患者
②誤嚥や嘔吐をくり返す患者
③吸収障害を伴わない下痢をくり返す患者
④瘻孔への漏れがある患者
⑤頭頸部領域がんなどによる閉塞のために胃瘻となった患者
⑥安静が保てず注入時間を短くしたい患者

● 適応外であるもの
①器質的に胃に異常のある患者(高度の食道裂孔ヘルニアのある患者,幽門側胃切除後の患者など)
②機能的に胃に異常がある患者〔機能性デスペプシア(dyspepsia)〕
③消化吸収障害のある患者

● 禁忌
①食道切除後の胃管に造設した胃瘻(代用食道であり胃の貯留,排出の機能がないばかりでなく,噴門機能もないため禁忌である.腸瘻チューブを併用し液体栄養剤を緩徐に注入すべきである)
②胃全摘出後の腸瘻および腸瘻の患者(胃の貯留能がないため禁忌である.腸瘻では液体栄養剤を緩徐に注入すべきである)

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