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    第10章各疾患の栄養管理

    10-1:食道切除患者の栄養管理

    食道切除患者の栄養管理
     食道切除術を受ける患者では,術前に食道の通過障害があった場合に栄養不良のリスクが高い.この場合,栄養剤の経口摂取,細径の経鼻胃チューブによる経腸栄養静脈栄養などによる術前栄養管理が必要となる.
     再建経路には,胸骨前,胸骨後,後縦隔があるが,いずれの場合も術後の経口摂取再開は胃切除などと比べ,現在も遅めに設定している施設が多い(5~7病日).しかし,小腸や大腸の消化吸収機能は保たれているので,術中に作成した腸瘻から術後早期に経腸栄養を再開できる.使用する経腸栄養剤は標準的な半消化態でよい.
     近年は,周術期にアルギニン,n-3系脂肪酸,核酸を強化した免疫増強経腸栄養剤を1日700~800 kcal投与することで,術後の感染性合併症の発生率を減少させ在院日数を短縮できることが報告されており,WHOの手術部位感染予防ガイドラインにも記載されている(参考文献10-1-2).合併症発生のリスクが高い患者では,栄養剤選択の参考とすることが推奨される.
     経口摂取再開にあたっては,術中の反回神経損傷による誤嚥のリスクもあるため注意が必要である.
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