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キーワードでわかる臨床栄養

第1章栄養障害と栄養療法

1-3:栄養サポートチーム加算[additional medical fee for the nutrition support team activity]

栄養サポートチーム加算
[additional medical fee for the nutrition support team activity]
 2010年の診療報酬改定で「栄養サポートチーム加算」が新設された.日本静脈経腸栄養学会(2020年より日本臨床栄養代謝学会)では2001年にNSTプロジェクトが発足し,すべての入院患者に栄養アセスメントを実施して,栄養障害ありと判断された患者にはNSTによるチーム医療が有効であることを実証しつつNST活動の普及に努めた(参考文献1-3-3).
 この加算は栄養アセスメントで抽出された栄養障害患者に対し,NSTによるチーム医療を実施した場合に加算される.対象患者1人につきカンファレンスと回診を行えば,1日当たりの算定患者数はおおむね30人以内で,週に1回200点を算定できる.当初は急性期病院対象の加算であったが,2012年の改定で亜急性期や慢性期にもNSTの必要性が認められ,療養型病床においても入院日から6カ月以内に限り,入院1カ月までは週1回,2カ月目以降は月1回の算定ができるようになった.
 さらに2018年の改定で1日当たりの算定患者数が15人以内であれば,チームのメンバーに専従者が必須ではなく,いずれも専任でも可と専従要件が緩和された.これは病院の医療従事者の業務負担軽減の観点と,職員数が少なく専従が確保しにくい,地方や中小病院でもNST活動が評価され活動できるようにとの配慮であると考えられる.

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