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    第9章静脈栄養法

    9-4:機械的合併症[mechanical complications]

    機械的合併症[mechanical complications]
     静脈栄養カテーテルに関連する合併症として①カテーテルの閉塞,②静脈内血栓,③カテーテルの位置異常,④カテーテルの破損などがある.これらはカテーテル留置に伴い末梢静脈,中心静脈のいずれに留置した場合にも起こりうる.末梢静脈カテーテルの場合は重篤化する可能性は低いが中心静脈カテーテルに起こった場合には敗血症などの重篤な病態に陥る可能性がある.

    ① カテーテルの閉塞
     中心静脈カテーテルは静脈内に長期間留置されるためフィブリンや微粒子が付着し閉塞しやすい.特に薬剤投与や使用を一時的に停止する際にはカテーテル閉塞を防止するために定期的なヘパリンフラッシュを行う.定期的なヘパリンフラッシュやウロキナーゼ,抗菌薬などの併用により閉塞やCRBSIの予防に有効であるとされる.入浴や外出など短時間の使用停止の際には生理食塩水によるカテーテルロックでもよいが先端が開放になっているカテーテルではロックしてもカテーテル内への血液の逆流は防止できず常にカテーテル閉塞のリスクがあることを考慮する.
     先端がスリット状の開孔で逆流防止弁となっているタイプであるGroshongカテーテルを用いた場合にはヘパリンロックは原則的に不要で,生理食塩水にて1~2週間に一度フラッシュする程度でよいので閉塞のリスクは低い.

    ② 静脈内血栓
     末梢静脈カテーテル,中心静脈カテーテルいずれでも起こるが,通常長期的にカテーテルを静脈内に留置した際に起こりやすく,中心静脈カテーテルでよく起こる.カテーテルが留置されている部位近傍の硬結などの局所所見や超音波,CTなどの画像により診断される.重症な場合には鎖骨下静脈から内頸静脈まで広範囲に血栓が詰まり,ときには上大静脈症候群のような症状をきたすこともある.治療はまずカテーテルの早期抜去と抗凝固剤の投与である.

    ③ カテーテルの位置異常
     中心静脈カテーテルの先端位置異常はカテーテル挿入留置の際に①正しい先端留置部位を胸部X線写真にて確認すること,②確実にカテーテルを固定すること,③定期的にカテーテルの先端位置を確認すること,などが重要である.挿入時に先端位置異常をきたすリスクと感染予防の観点から右鎖骨下静脈穿刺を第一選択とし,先端は上大静脈下部,心嚢外で血管壁とカテーテルが平行に留置される部位が理想といわれている.カテーテル先端による上大静脈穿孔や右心房穿孔などの合併症は稀であるが,これらにより心タンポナーデをきたし死亡した症例が報告されており,先端は心嚢外に留置することが望ましい.留置の際に先端が内頸静脈にいった場合は輸液の血管外漏出などの合併症をきたすリスクが高いので直ちにX線透視下にて修正する.長期的にカテーテルを留置した場合は先端位置が移動することもあり,カテーテル先端の角度が変化する.その結果,遅発性静脈壁穿孔(delayed vascular injury)が起こり心嚢液や胸水の貯留をきたすことがあるので定期的に先端位置を確認する必要がある(参考文献9-4-5).

    ④ カテーテルの破損
     カテーテルの破損は固定や抜去,患者不穏時の不必要な引き抜く力がかかった際などに起こりやすく,これらに十分に注意する必要がある.
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