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第7章経口栄養療法

7-6:えん下困難者用食品[foods for people with dysphagia]

えん下困難者用食品[foods for people with dysphagia]
 特別用途食品の食品群の1つであるえん下困難者用食品は,従来からの「えん下困難者用食品」の他に,平成30年4月から「とろみ調整用食品」が追加されている.
 「えん下困難者用食品」は最も飲み込みやすい順から許可基準Ⅰ,Ⅱ,Ⅲの3つの区分があり,区分ごとに硬さ,付着性,凝集性の3種類の物性規格が定められている(表3).
えん下困難者に適する旨の表示許可を得るためには,これら3つの物性規格の他にも許可に必要な要件を満たしている必要がある.令和元年10月現在,18品目の製品が表示許可を得ている.
 一方,「とろみ調整用食品」の表示許可を得るためには,消費者庁が設定した規格基準である粘度要件と性能要件(溶解性・分散性,経時的安定性,唾液抵抗性,温度安定性)を満たす必要がある(表4).
許可を得た食品は,液体にとろみをつけるためのものであり,えん下困難者に適する旨を表示することができる.現在のところ,とろみ調整用食品の許可を得た製品はないが,以前からとろみ調整食品またはとろみ剤などの名称ですでに販売されている製品が許可の対象となる.今後これらの製品がとろみ調整用食品として販売され,利用拡大につがることが期待される.
表3

(文献7-6-5より引用)

表4

(文献7-6-5より引用)

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