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  4. TNF-α[tumor necrosis factor-α]

2-2:侵襲に対するサイトカインと内分泌反応のキーワード

[1] TNF-α[tumor necrosis factor-α]

 侵襲時に最も速やかに分泌される、最も強力な生体反応のメディエーターのひとつであり、代表的な炎症性サイトカインである。単球やマクロファージ、T細胞から産生され、サイトカインカスケードにおける遠位のサイトカインの産生を刺激する。Lipopolysaccharide(LPS)を単回投与すると、血中TNF-αレベルは1〜2時間後にピークに達するが、TNF-αの半減期は20分以下であり、3〜4時間後には検出されなくなる。しかし、早期のTNF-αレベルの上昇は、IL-1IL-6、 IL-8、 IFN(interferon)などの炎症性サイトカインの産生を刺激し、IFNが2〜4時間、IL-1が4〜5時間、IL-6が5〜6時間でそれぞれピークに達する。
 TNF-αは、好中球を活性化しエラスターゼの産生を高めるため、感染防御能を高めるが、過剰に好中球が活性化されると組織傷害を引き起こす。TNF-αはほかにも、異化・血液凝固の亢進、白血球の血管内皮への接着を増強する接着分子の発現増強、PGE2(prostaglandinE2)、PAF(platelet-activating factor)の産生増加の作用などを有し、炎症を増強する作用がある。
 一方、内因性のTNF-α阻害物質として可溶性TNF受容体(sTNFR)が存在する。sTNFRに結合したTNF-αは細胞表面の受容体に結合せず、その生物活性を発揮しないため、sTNFRはTNF-αによる過剰な炎症反応制御に重要な役割を果たしていると考えられる。しかし、同時にTNF-αの運び手・血中における生物活性を有するTNF-αのプールの場として作用している可能性もある。
 SIRS、 sepsisの新しい治療法としてTNF-αのブロック療法が期待されたが、現段階では、むしろ生存を悪化させる危険性もあり臨床応用に至っていない。
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