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キーワードでわかる臨床栄養

第10章各疾患の栄養管理

10-7:高齢者糖尿病におけるフレイル・サルコペニアの予防[frailty, sarcopenia]

高齢者糖尿病におけるフレイル・サルコペニアの予防[frailty, sarcopenia]
 フレイルは,「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能など)が低下し,複数の慢性疾患の併存などの影響もあり,生活機能が障害され,心身の脆弱性が出現した状態であるが,一方で適切な介入・支援により,生活機能の維持向上が可能な状態像」と定義されている(参考文献10-7-12).サルコペニアは,加齢や疾患などによる筋肉量の減少に加え,筋力または身体機能の低下などを特徴とする状態である.Friedのフレイル判定基準およびAsian Working Group for Sarcopenia(AWGS)のサルコペニアの判定基準を表4に示す(参考文献10-7-13),(参考文献10-7-14).なお,国立長寿医療研究センターが作成した日本人のサルコペニアの診断基準は1-1:サルコペニア[sarcopenia]https://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch1-1/keyword2/を参照のこと.早期からフレイル,サルコペニアの予防を念頭におき,GLIM基準などの栄養評価ツールを活用して栄養状態を確認しながら,安全かつ効果的な運動療法と適切な食事療法の実践や社会参加を促す指導が望まれる(11-1:サルコペニアとフレイル[sarcopenia and frailty](https://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch11-1/keyword3/)も参照).
表4

(文献10-17-13,10-17-14をもとに作成)

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