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  4. 第1章 1-4:栄養障害のスクリーニングとアセスメント

第1章栄養不良とその結果

1-4:栄養障害のスクリーニングとアセスメント

■はじめに
 近年の栄養療法の普及、発展に伴い栄養療法の適応を診断する方法や技術についての研究が再び盛んになっている。再びという意味は、1960年代に高カロリー輸液が瞬く間に全世界で臨床に普及した時期に、現在の栄養評価法の基礎となっている多くの事項についての研究が盛んに行われ、現在に至っているという経緯によるものである。最近のこの分野についてみると、わが国においても、NST(nutrition support team)の導入・普及にみられるように、特定の施設や疾患についてのみではなく、より普遍的なすべての医療機関、患者について応用できる栄養評価の方法が検討されるようになってきた(参考文献1-4-1,1-4-2)。
■1 栄養障害の臨床症状
 栄養障害のもたらす結果としては表Ⅰに示す多種多様の機能障害、機能不全がみられ最終的には生体の死に至る。これらは単独の栄養素個々によって引き起こされる場合もあるが、多くの場合は種々の栄養素が複雑に相関しあって惹起される。最近の一般社会において栄養障害は特定の地域や内戦などによる特殊な状況においてのみみられることが多いが、いわゆる健康食品やサプリメントの過剰摂取により特定の栄養素の過剰摂取による障害が問題となる場合が報告されている。個々の栄養素の欠乏・過剰についてはいくつかの特徴的な臨床症状を示す場合もあるが、それぞれについて本項ですべて記すことはできないので各項目を参照されたい(第3章:栄養とその代謝〜)。
 逆説的にいえば、不適切な栄養摂取によってすべてのヒト、あらゆる疾患で栄養障害は発生しうるものであって、栄養障害の危険のない疾患などあり得ないのである。したがって臨床において、少なくとも患者に接する者にとって栄養障害という病態の理解は必須のものであると考えられる。その意味で、栄養障害のスクリーニングとアセスメントの知識と技術はすべての臨床に携わる者の必ず身につけておかなければならないものの1つである。
■2 スクリーニング(screening)とアセスメント(assessment)
 栄養状態を診断する場合、スクリーニングとアセスメントという言葉がしばしば使われ、かつ両者の差異ははっきりしない場合も多い。スクリーニングとは端的にいえば、栄養障害の有無を診断することで、広義にはアセスメントの最初の段階と考えられる。したがって、これに用いる指標は簡便かつ誰でも理解できるような指標を利用して行われることが理想的である。また、被験者にとっても非侵襲的な方法であるべきである。多くの場合は、外来初診時に診断可能なものである。
 これに対して、アセスメントは栄養障害の程度の診断および栄養療法の適応、栄養療法の処方の決定、効果の判定などについての評価が必要であり、より多くの情報についての検討が行われるためスクリーニングに比べ時間的にも経費の点でもかさむのが普通である。
 通常はスクリーニングに続いてアセスメントが行われ栄養療法が開始されるので、両者の境界ははっきりとはせず、また、区別する必要はまったくないと考えられる。共通の目的は、栄養障害によってもたらされる機能的障害や合併症の予防、各種の治療成績の向上をはかり、結果的に医療費の軽減も期待できる。表Ⅱに栄養アセスメントの方法についての概念をまとめたものを示すが、あらためて両者の境界は明確でないことを認識されたい。

健常時→LBM(lean body mass)100%
栄養障害の進行に伴い、
① 筋肉量の減少。骨格筋・心筋・平滑筋の減少および筋力低下
② 内臓タンパクの減少(血漿アルブミン、トランスフェリンなど)
  肝臓、筋肉でのタンパク合成能の低下
③ 免疫機能の低下。エネルギー、基質供給不足によるリンパ球・白血球機能の低下、免疫関連物質(補体抗体、急性相反応物など)の産生低下。易感染性の発現。
創傷治癒能の障害、低下
⑤ 主要臓器障害、多臓器不全
⑥ 生体適応性の破綻。生命維持機能の障害
 などの、機能障害が出現する
LBM 70%になると→Nitrogen Death
最終的には回復不能な生体適応性の障害から、生体の死に至る

表Ⅰ●栄養障害の進行と生体の機能障害

1)主観的な方法
主観的包括的アセスメント(subjective global assessment:SGA)
 特別な手技、機器を必要としない。教育・訓練によりほぼ100%診断可能
MUST(malnutrition universal screening tool):BAPEN, 2003
2)客観的な方法(Objective data assessment:ODA)
生化学的検査や特殊な機器を要する。
 ①身体計測
 ② 間接熱量測定法
 ③生化学的検査値(尿、血液、免疫能)
 ④栄養補給の状況(栄養管理法からのアセスメント)

表Ⅱ●栄養アセスメントの方法



【執筆】岩佐正人氏
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