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第9章高齢者の栄養管理

9-3:褥瘡

■1 褥瘡発生と栄養
 患者の栄養状態がさまざまな病態に大きな影響を与えることは誰しも認めるところである。褥瘡管理においても褥瘡発現の最大の危険因子は圧迫であるがそのほかにも栄養状態を含めていくつかの因子が知られている。しかし栄養管理については今まで軽視される傾向にあった。その理由として栄養療法は消化・吸収の問題や併存疾患の違いなどによる患者の個別性が強くRCT(無作為化比較試験)などの研究を行うことが難しいことが考えられる。特に褥瘡の発生の危険性が高い患者は高齢者であり、もともと慢性の併存疾患をもっていることが多いため栄養管理に焦点をあてた研究デザインがさらに難しい。しかしながら褥瘡予防における栄養管理の必要性はいくつかの文献で明らかにされており、図にあげるような項目が褥瘡発生に関連する栄養に関するリスクファクターとしてあげられている(図Ⅰ)。また我が国における厚労省長寿科学総合研究事業では褥瘡危険因子について提唱しており、その中で危険因子として意識状態、病的骨突出、浮腫、関節拘縮の4項目を多変量解析にて抽出している(参考文献9-3-1)。この中で病的骨突出と浮腫は栄養障害と密接に関係していると考えられ、特に骨突出は動かないことによる筋萎縮だけでなく栄養不良による皮下脂肪組織の減少による結果とされている。
 現在一般的に使用されている褥瘡予防のためのリスクアセスメントスケールにおいては、ノートンスケールには栄養の項目が入っていないがブレーデンスケールには栄養状態の項目が入っている。K式スケールにおいては栄養状態が重要な項目となっており、OHスケールには前述した骨突出と浮腫の2項目が間接的に栄養状態を評価する項目として入っている。褥瘡予防には体圧管理だけでなく適切な栄養管理が必要であり、合併症の予防にもつながる。
■2 褥瘡治療と栄養
 褥瘡治療においても創傷治癒の過程においてタンパク質などが必要である以上適切な栄養管理が求められてくる(褥瘡治療に必要な栄養素)。日本褥瘡学会のガイドラインでは褥瘡と低栄養の関連性から治療においても必要なエネルギーとタンパク質を投与することを推奨している。また亜鉛、アルギニン、ビタミンなどについても欠乏しないように補給することを提唱している(参考文献9-3-2)(褥瘡と亜鉛)。日本でも栄養管理の目安として必要栄養量に沿って提唱されているので褥瘡管理において参考にすべきと思われる(表Ⅰ)。ただし十分なタンパク質摂取ができてもタンパク質合成が促進されず逆に脱水を起こすことがあり、特に腎機能低下を伴う高齢者には注意が必要となる。褥瘡患者は高齢者でかつさまざまな併存疾患をもっていることが多いため、個々の症例にあった栄養管理法を適切に行える体制が重要と考えられる。
図Ⅰ

図Ⅰ●褥瘡発生要因と栄養障害参考文献9-3-7より引用)

血清アルブミン
3.0g/dL以上
ヘモグロビン
11.0g/dL以上
空腹時血糖
80〜110mg/dL
血清
80〜160mg/dL(1日必要量15mg)
血清亜鉛
70〜150mg/dL(1日必要量15mg)
血清
80〜130mg/dL(1日必要量1.3〜2.5mg)
血清カルシウム
8.5〜10.3mg/dL(1日必要量600mg)
血清ビタミンA
400〜1,200ng/dL (1日必要量2,000IU)
血清ビタミンC
2〜15mg/dL
血清ナトリウム
137〜147mEq/L
摂取エネルギー
25〜30kcal/kg   
水分 適量

表Ⅰ●栄養管理の目安参考文献9-3-8より引用)



【執筆】岡田晋吾氏
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