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健康寿命をのばす第一歩は、
食事から始まる

東京大学医学部附属病院 手術部 准教授  深柄和彦先生

在宅介護が主流となっていくと予測される、超高齢社会・日本。元気に自立して暮らせる健康寿命を延ばすための、重要なキーワードは「栄養」でした。人々があまり深刻にとらえていない「低栄養」の怖さ、未然に防ぐために意識すべきことについて、東京大学の深柄和彦先生にうかがいます。

国民に認識されていない「低栄養」の怖さ

世の中、「過栄養」には敏感です。太り過ぎ、食べ過ぎは悪いことだと、皆さん、思っていますね。でも、「低栄養」の危険性については、ほとんど認識されていません。人の体は、栄養素の塊です。その栄養素は食事により体内に取り込まれ、蓄えられています。普通の状態の人は、この蓄えがあるので空腹でもがまんできるのです。例えば脂肪を限界まで絞り込んだマラソン選手と、ちょっとふくよかな人であれば、飢餓状態で長く生き残れるのは後者です。皮下脂肪や内臓脂肪も、飢えから体を守る、大事な要素というわけですね。

ところが、食事の量が少ない、あるいは質が良くない状態が続くと、この蓄えがなくなります。すると、正常な体の活動に必要なたんぱく質やエネルギーといった栄養素が不足する「低栄養」状態になってしまうのです。「低栄養」になると、病気の回復が遅くなったり、たんぱく質の不足から筋肉量が減り、買い物やトイレに行くことすら困難になったりします。自立した生活が妨げられてしまうのです。ですから、もちろん、極度に太るのは良くないのですが、痩せているからといって安心はできません。

「低栄養」のサインは体重の変化にある

では、自分が低栄養かどうかを知る方法についてお話ししましょう。もっとも簡単で信頼できる方法は、体重の変化です。普通に生活しているのに55kgの人が急に50kgになったら、何か原因があります。でも、大抵の人は、それで病院に行っても、がんや糖尿病が見つからなければ安心してしまいます。残念ながら、医師でさえ、低栄養に気づかないことがあるのです。もう一つ、低栄養の指標の一つとされているのが、血液検査で測るアルブミン値ですが、こちらは脱水状態の場合、値が高めに出ます。低栄養の人は水分が足りていないことが多いので、アルブミン値だけ見れば正常範囲内ということも起こり得るのです。

身長の二乗に対する体重比で体格を表すBMIも目安にはなりますが、170cmで55kgしかなくても健康な人はいますので、やはりこれだけで判断はできません。いちばん確かなのは、元気なときの自分の体重を知り、そこからの増減を意識すること。外来にいらっしゃる患者さんでも、ご自分の体重を知らない方が大勢いらっしゃいます。元気なときから体重を測る習慣をつけ、そこからの変化に敏感になる、それこそが、自分の健康を守る第一歩になります。

「低栄養」の対策に有効、スマイルケア食

低栄養を未然に防ぐには、とにもかくにも、まず、きちんと食べることです。若者、中年、高齢者、それぞれに必要な毎日の栄養摂取量は、実は大きく変わらないことがわかっています。体格や日々の運動量により多少の違いはありますが、基本的にはほぼ同じ。「高齢だし、活動していないから、食べなくてもいい」ということはないのです。理想は、昔ながらの一汁三菜で、バランスの良い食事です。患者さんはよく、「肉より魚がいいんですよね」とおっしゃいます。私はそのたびに、「肉も魚も食べてください」と申し上げます。肉も、重要なたんぱく源・エネルギー源ですから。
とは言え、自炊が難しいケースもあるでしょう。外食や弁当・惣菜などが増えるのもやむを得ません。今後はそういう人たちのために、出来合いの惣菜には、エネルギーだけでなく、摂取できるたんぱく質の量も明記すべきだと思います。これは食品を提供する各企業に求めていきたいところですね。

また、「食べたくても食べられない人」、例えば、食が細い人や、かむ力・飲み込む力の弱い人にとって、食べやすく加工され、しかも少量で効率良く栄養素を補充できるよう配慮されたスマイルケア食はひじょうに有効です。先ほど、肉は重要なたんぱく源であると申し上げましたが、肉料理は比較的、外食や出来合いの惣菜で摂取しやすいものです。ただし、多すぎる塩分や、質のよくない油の存在が心配です。スマイルケア食は、そうした部分も配慮されていますので、日々の生活に上手く採り入れて、低栄養のリスクを避けたいところです。

どれを選べばいいの? 活用しづらかった「介護食品」

これまで、かむ、飲み込むといった食機能に問題のある人向けの「介護食品」は、定義が明確でなく、種類が多くて消費者にはどれを選べばよいのかわかりにくい状況でした。そこで農林水産省主導による検討会が発足し、「スマイルケア食」という名称のもと、定義や表示を整理したのです。さらに、消費者庁でも、「特別用途食品」を拡大する方向で検討が進められています。
今後は従来の介護食品が、より身近に採り入れやすくなるでしょう。
スマイルケア食を提供する企業各社には、食べやすさや栄養管理は大前提として、ぜひ、「美味しさ」と「豊富なバリエーション」を追求していただきたいと願っています。人間、美味しくないと、頭では栄養摂取が大切だとわかっていても、続かないものなのです。美味しく、メニューの幅もあったなら、より多くの人が手に取るでしょう。日本人特有の細やかさで工夫を凝らし、スマイルケア食が発達していけば、海外向けの輸出産業として大きく成長する可能性もあると、私はおおいに期待しております。

大切なのは、腸を使って栄養素を摂取すること

外科医は経験的に、手術前・手術後の患者さんにとって、いかに栄養状態が重要であるかを知っています。術前にしっかり栄養素を摂って筋肉と脂肪を十分につけ、運動もおこない体力を万全にしておくプレハビリテーションは、術後のリハビリテーションと同じように大切で、それにより回復がまったく違ってくるのです。だからこそ、外科医は栄養に関して強い興味を持っています。

ここ20年で、栄養について明らかになったことがあります。それは、栄養素を腸から吸収することの重要性です。つまり、口から、または胃ろうや直接腸に入れる方法もありますが、いずれにせよ、腸を使うのがもっとも効率が良いのです。栄養素を体内に入れるルートは、腸を通す以外だと、点滴で静脈を使う選択肢があります。しかし、末梢静脈からの点滴で摂取できる栄養素の量は、限られています。また、点滴に頼っていると、使われない腸管の機能や免疫能が衰えてしまいます。元気に過ごせる健康寿命を伸ばす基本原則は、食事できちんと栄養素を摂り、腸を使うことにあるのです。量だけではなく、バランスもよい食事をすることがいかに重要か、わかっていただけたでしょうか。

深柄 和彦 Fukatsu Kazuhiko
医学博士。日本外科代謝栄養学会会長。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」策定検討会構成員。2013年より農林水産省が主導する「これからの介護食品をめぐる論点整理の会」に委員として参加。同年10月より「介護食品のあり方に関する検討会議」委員。2015年4月より「新しい介護食品(スマイルケア食)普及推進会議」委員。2016年より消費者庁が主導する「特別用途食品制度に関する検討会」委員も務める。
関連リンク

スマイルケア食(新しい介護食品):農林水産省ホームページ
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/seizo/kaigo.html

特別用途食品制度に関する検討会:消費者庁ホームページ
http://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/other/tokubetsu_youto_kentoukai.html

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