"栄養"に特化した食品メーカー 栄養素補給食、嚥下サポート食のニュートリー株式会社

キーワードでわかる臨床栄養

医療従事者お役立ち情報

  1. トップページ
  2. 医療従事者お役立ち情報
  3. キーワードでわかる臨床栄養
  4. 第8章 8-9:メタボリックシンドローム

第8章各疾患の栄養管理

8-9:メタボリックシンドローム

■1 概念
 メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪の蓄積による肥満でウエスト周囲径が男性は85cm、女性は90cm以上であること、さらに、血清脂質異常、血圧高値、高血糖の3項目のうち2つ以上を有する場合をいう(図Ⅰ)。皮下脂肪型肥満に対して、内臓脂肪型肥満では糖代謝や脂質代謝の異常を起こしやすく、血圧や血糖値、脂質濃度の異常が軽度でも、これが重なることによって、高率に動脈硬化症が発症してくることから、早期の対策が必要である。日本人成人における頻度は約25%程度であり、成人の4人に1人は本症候群を有すると推測される。
図Ⅰ

図Ⅰ●メタボリックシンドロームの診断基準(クリックで拡大します)
(メタボリックシンドロームの診断基準検討委員会2005)

■2 治療方針
 内臓脂肪蓄積を起こす背景としては、生活習慣、特に過食や運動不足などが原因である。生活習慣を改善して減量を行うと、皮下脂肪よりも内臓脂肪が著明に減少して、高脂血症なども改善する。BMIを25以下にする必要はなく、現在の体重を少しでも減らすことにより改善が期待され、薬物を中止あるいは減量することも可能になる。運動も有効であり、エネルギーを消費するだけでなく、筋肉でのインスリン感受性を改善するので、耐糖能障害、高血圧、高脂血症を改善する。薬を服用することなく、生活習慣を改善して少しやせただけで検査結果がよくなり、本人の気分もいいのでよい習慣を続けられるように支援することが重要である。
 生活環境についても改善することが重要である。家庭には通常必要とする量を上回る食品があり、近くのコンビニエンスストアで、いつでも食品を手に入れることができる。テレビなどによる食品やグルメの宣伝、家庭の環境も重要で、共働きが増加していることで、夕食が遅くなったり、孤食の習慣をもつ人が増えている。核家族化のため、食事の知識や技術に乏しくなり、栄養バランスや食事マナーを知らない人や、日常の食事を準備できない親も増えている。子どもに対しては、外で遊ぶ、家の仕事を手伝う、役割を決める、学校の休み時問は校庭や体育館に出る、近所への買い物には歩いて行くなど積極的な生活を提案する。
■3 栄養管理
 メタボリックシンドロームでは、体重を5%程度減量することにより、危険因子の改善が得られる。エネルギー量の設定にあたって、最初は現体重を基準とし、効果が認めれたら標準体重に合わせた設定とする。平均的な成人の消費エネルギー量は30〜35kcal/kgであり、基礎エネルギー消費量は20〜22kcal/kgである。したがって、摂取カロリーを25〜30kcal/kgを目安に設定し、現体重の5%減を3ヵ月〜半年間かけて緩やかに減らすことをめざす。脂肪組織1kgは約7,000〜9,000kcalであり、1カ月に1kg減少させるためには1日250〜300kcal程度、摂取エネルギーを消費エネルギーより少ない量に設定をする。基礎エネルギー消費量以上のエネルギー摂取制限をすると、タンパク質、ミネラルビタミンが不足する可能性があり、また、施行後のリバウンドが起きやすいことから、過度の低エネルギー食は避けたほうがよい。
 小児では食事摂取基準に従った量とするが、高度肥満や2型糖尿病を発症しているときにはエネルギー摂取量を20〜30%制限する。しかし、軽度から中等度の肥満小児では、厳重なエネルギー制限は必要としない。すなわち、年齢でエネルギー必要量を決定するのではなく、身長がどの年齢群の基準体位に相当するかを判定して決定する。
 栄養素摂取バランスに対しても注意することが重要で、いろいろなものをきちんと食べることが必要である。バランスとは食品の種類や献立のバランスが偏らないことである。一般には、野菜が5に対して、それ以外の食品は1ずつくらいの割合で買い物をして、その材料をもとに献立をたてるようにする。また、外食をしないことや、ゆっくり食べるように習慣づけることも必要である。

【執筆】武田英二氏、池田翔子氏、香西美奈氏
おすすめコンテンツ

Prev

  • ニュートリーオンラインショッピング
  • ニュートリーポイントプログラム

Next

  • Page Up
  • サイトマップ

はじめにお読みください 嚥下サポート製品・濃厚固形食ご使用上の注意

公式Facebookページ
  • 嚥下NEWS公式Facebook
  • V CRESC公式Facebook
公式YouTubeページ
  • YouTubeニュートリー公式チャンネル
おすすめコンテンツ
  • ニュートリーオンラインショッピング
  • ニュートリーポイントプログラム
  • CLUB NUTRI(登録・変更)
  • ご当地嚥下食ワールド
  • 嚥下NEWS
  • トクヨのえん下食&スマイルケア食