NUTRI ニュートリー株式会社

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キーワードでわかる臨床栄養

第10章各疾患の栄養管理

10-5:Immunonutrition

Immunonutrition
 免疫(immune)と栄養(nutrition)の造語であり,免疫能を高める作用をもった栄養素を投与して宿主の免疫能を賦活化することを意味する.免疫系を賦活化する栄養素として,アルギニン,グルタミン,n-3系脂肪酸,核酸などがある.Immunonutritionにより,感染症合併発生率の低下や入院日数の短縮の報告がある.Immunonutritionの適応として,待機的消化器外科患者や体幹部における鈍的損傷患者などに対して推奨されているが,敗血症患者の予後改善効果についてはエビデンスは十分とはいえず,SSCG2016では推奨されていない.一方,日本版重症患者の栄養療法ガイドライン(参考文献10-5-6)においては,敗血症患者に対してn-3系脂肪酸,γ-リノレン酸,抗酸化物質(βカロテン,ビタミンCビタミンE,亜鉛,セレン)を強化した栄養剤使用が推奨されている(弱い推奨).

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