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第1章:栄養不良とその結果

1-6:栄養アセスメント

■1 栄養アセスメントの概要
 栄養アセスメントの手順は、まずSGA(subjective global assessment、主観的包括的栄養評価)などのような簡易的なアセスメントを用いて、栄養障害のリスク患者をスクリーニングし、早期発見する。次に適切な栄養処方設計を立案するために、栄養歴身体計測、身体所見ならびに臨床検査などをもとに、患者の栄養状態や病態を的確かつ総合的に評価し、栄養障害因子の同定を行うことである。その結果から1日に必要な栄養素量を推定し、現在の総栄養摂取量に対して過不足のある栄養素の調整を図る。また、適切な栄養補給方法を選択すると同時に食材、栄養剤、輸液製剤の形態と種類も選択する。このように栄養アセスメントは、一連の栄養治療・管理を行ううえで最も重要で不可欠な一過程である。
■2 栄養アセスメントの種類
 栄養アセスメントを機能的に分類すると、静的、動的、予後判定の3つに分けられる(参考文献1-6-1)。静的アセスメント(static nutritional assessment)は、現時点での普遍的な栄養指標を示し、身体計測や血清総タンパク値のように比較的代謝回転の遅い指標で長期的な効果判定に用いられる。動的アセスメント(dynamic nutritional assessment)は、窒素バランス(窒素バランスと窒素平衡)によるタンパク代謝回転率や間接熱量測定によるエネルギー代謝動態など、経時的な変動を評価し、栄養療法による栄養状態の改善ならびに原疾患に対する治療効果の短期的な判定に用いられる。また、予後判定アセスメント(prognostic nutritional assessment)は、複数の栄養指標を組合わせて栄養障害の危険度を判定し、治療効果や予後を推定する。外科領域では、術前栄養状態から術後合併症の発生率、術後の回復過程の予後を推定する栄養判定指数としてPNI(prognostic nutritional index(参考文献1-6-2))がある。

【執筆】早川麻理子氏
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各章目次 第1章:栄養不良とその結果 第2章:侵襲に対する生体反応 第3章:栄養素とその代謝 第4章:各栄養素の必要量と投与量 第5章:栄養と免疫、および生体防御機構 第6章:経腸栄養法 第7章:経静脈栄養法 第8章:各疾患の栄養管理 第9章:高齢者の栄養管理 第10章:食事・調理の科学 診療報酬の算定方法(抜粋の要約) 略語一覧 参考文献一覧
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